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(順不同)

四 国

特別本醸造 黒我流 日新酒類  (「瓢太閤」製造元)
(徳島県板野郡上板町上六條283) (TEL 088-694-8166)
――徳島の特性を活かした日本酒、リキュール、焼酎
HP http://www.nissin-shurui.co.jp/

徳島の名産、すだちを使った甲類焼酎ベースのリキュール『阿波の香り すだち酎』、同じく地元特産のさつまいも、なると金時「里むすめ」を使った芋焼酎『里娘』など、阿波の自然の恵みを活かしたお酒を造る、総合酒類メーカー、日新酒類。特に『すだち酎』は、甘さ控え目の『すだち酎辛口』やすだち果汁を多く使った『すだち酎エクセル』などの姉妹商品も合わせて、全国的な人気を誇っている。
取締役製造部長の妹尾寛及さんによると、『すだち酎』『里娘』に並ぶもう一つの柱として育てたいのが日本酒で、阿波の酒蔵 太閤酒造場で造られる『瓢太閤』という銘柄を一層ブラッシュアップしていきたいそう。徳島に対するこだわりは『瓢太閤』においても同様で、例えば『特別本醸造 黒我流』は、徳島県産阿波山田錦を掛米、麹米に使用し、精米歩合60%、吉野川の清冽な伏流水で丁寧に仕込んだ。
「阿波山田錦は、精米歩合60〜65%でも、吟醸酒のような雑味の少ないきれいな酒質を得ることができます。徳島は農業の盛んな県。その特性を活かしたお酒の数々を、全国の皆さんに味わってほしいですね」。
「特別本醸造 黒我流」
アルコール分15.5%
720ml、970円

梅錦 杜氏の酒 梅錦山川  (「梅錦」製造元)
(愛媛県四国中央市金田町金川14) (TEL 0896-58-1211)
――お燗酒コンテスト金賞のお酒
HP http://www.umenishiki.com/

酒文化研究所が主催するスローフードジャパン燗酒コンテスト2011の、720ml・1000円以下の部で、見事金賞を獲得したのが『梅錦 杜氏の酒』。麹米に玉栄、掛米に八反錦を用い、精米歩合は65%の純米酒だ。その名の通り、お酒造りのプロフェッショナルである杜氏が、毎日飲んでも飲み飽きしない、旨味があってすっとキレる純米酒だ。
「普段飲みのお酒で、高い評価をいただいたのがうれしいですね。『梅錦』は、全国的には吟醸酒のイメージが高い銘柄かもしれませんが、純米酒も是非とも味わってほしいですね。日本酒度はプラス4.5と、やや辛口に分類されるお酒ですが、ボディが厚くてスッとキレる。日本酒好きの人にこそ味わってほしい、飲みごたえのあるお酒です」と、営業部長の森安芳勝さん。
「私は、夏でも燗酒を飲むほどの燗酒好きですが、『杜氏の酒』は間違いなくおすすめできますね。こういった時代ですから、日本酒好きの人、居酒屋や宴会会場などで日本酒の素晴らしさを大きな声で語っていただき、日本酒を楽しむ雰囲気を醸し出してほしいですね」とは、総務部長の加地哲夫さんの言。日本酒需要喚起には、こういった地道な努力が、一番の近道なのかもしれない。
「梅錦 杜氏の酒」
アルコール分15.3%
1.8L、1961円
北 陸

有機 花垣 純米吟醸 南部酒造場  (「花垣」製造元)
(福井県大野市元町6-10) (TEL 0779-65-8900)
――「山のダシ」と有機米が生む「安心・安全」な銘酒
HP http://www.hanagaki.co.jp/

北陸きっての豪雪地帯・福井県大野市は、名水の流れる城下町として有名である。その大野市の中心部、朝市の並ぶ七間通りに、『花垣』を醸造する南部酒造場がある。
「この地の最大のメリットは水です。岐阜県境の広葉樹林に降り積もった雪が、春になると雪解け水となり、地下水として数十年を経て扇状地である大野市まで流れてくる。私はこの水を“山のダシ”と呼んでいます」と語るのは、同社蔵元の南部隆保さん。軟水でミネラル分がほどよく含まれた水は、『花垣』の味わいの幹を為している。
福井県は全国きっての酒米生産地として有名だが、そのほとんどが「奥越」と呼ばれる大野市と隣の勝山市で生産されている。この米作りに最適な環境下で、同社は平成2年という早い段階から、地元の農家と一緒になって有機農法の米作りに取り組んでいる。『有機 花垣 純米吟醸』は、大野産・有機農法で作った五百万石を使用。水はもちろん「山のダシ」こと、越前大野の伏流水。化学物質が少しでも入らないように配慮に配慮を重ねた逸品。五百万石のイメージを覆す米のふっくらした味わいとキレの良さを舌の上で感じさせてくれる酒である。
「有機 花垣 純米吟醸」
アルコール分15.5%
1.8L、4725円

九頭龍 大吟醸燗酒 黒龍酒造  (「黒龍」「九頭龍」製造元)
(福井県吉田郡永平寺町松岡春日1-38) (TEL 0776-61-6110)
――“楽しむ”時間を演出する『大吟醸燗酒』と「燗たのし」
HP http://www.kokuryu.co.jp/

日本酒ほど、温度帯によって様々な風味が楽しめる酒はない。にもかかわらず、飲食店では、吟醸酒や純米酒を冷酒のみで提供する店が多い。「どうして燗で薦めてくれないのだろう」と、飲み手として不満に感じていた。
黒龍酒造が2004年に発売した、『九頭龍 大吟醸燗酒』。燗上がりする味覚の研究を重ね、2年熟成した味わいは絶妙だ。「現場の中で物事を考える」からこそできた商品である。
「何で、大吟醸燗酒なんて商品を出したかというと、蔵の中で、火入れしたばかりの温かい大吟醸酒を試飲した時に、これは旨いと感じたからなんです。ウチの大吟醸酒の特長である、繊細で上品な味わいが、燗をつけることでフワッと燗上がりするその絶妙な風味を楽しんでいただけると思います」と語る、同社代表取締役社長の水野直人さん。
黒龍酒造がユーザーに提案している「日本酒を楽しむ心」。『九頭龍 大吟醸燗酒』と同時期に発売した酒燗具「燗たのし」にも、その心が表れている。燗酒用に開発された同酒を最適な温度で味わってもらおうと開発された「燗たのし」には、「燗酒をオシャレなものに」という、黒龍酒造の思いが詰まっている。
「九頭龍 大吟醸燗酒」
(季節限定販売)
アルコール分15%
1.8L、5250円

加賀鳶 純米大吟醸 藍 福光屋  (「福正宗」製造元)
(石川県金沢市石引2-8-3) (TEL 076-223-1161)
――伝統は革新の連続なり
HP http://www.fukumitsuya.co.jp/

「伝統は革新の連続なり」という福光屋の家訓は、『福正宗』の斬新なラベルデザインの他にも全量純米化や黒麹で仕込んだ日本酒の発売といった形で、ユーザーを楽しませてくれる。
この家訓はブランドコンセプトにも生かされている。関東を中心に人気の『加賀鳶』とは、元々江戸時代の加賀藩江戸屋敷お抱えの火消しのこと。粋で鯔背で、何よりイケメン揃いだった加賀鳶を商品ブランドに据えた理由に、企画室マネージャーの岡本亜矢乃さんは「都心へPRする時に、加賀らしい風貌と味わいのある商品として『加賀鳶』を発売しました」と語る。現在発売されている定番9つと季節限定の7つのラインナップは、ビンの色やラベルにもそれぞれの個性が出されているが、どれも後味のキレの良さが特長だ。
仕込み水は、白山から100年かけて流れてきた伏流水を使用。米は契約栽培に取り組んでいる。生産本部生産部部長の正司和利さんは「“純米酒だからうまい”ということはありません。純米酒であって、造り手の技術をしっかりと持っていることが必要。だから、酒造りは難しいんです」と語る。華やかなブランドイメージも基本の技術がしっかりしているからこそできることだと感じた。 
「加賀鳶 純米大吟醸 藍」
アルコール分16%
1.8L、4200円

菊姫 山廃純米 菊姫  (「菊姫」製造元)
(石川県白山市鶴来新町タ8) (TEL 076-272-1234)
――山廃の里、鶴来を訪ねて
HP http://www.kikuhime.co.jp

山廃の里として、全国に注目されている石川県白山市。その先鞭をつけたのが、鶴来の『菊姫』である。「ここはもともと肉体労働者が多い所で、味の濃い甘口のお酒が好まれるんです。額に汗してクタクタになるまで働いて、さぁ酒飲もうという時には、水みたいな酒よりもガツンとパンチの効いた酒らしい酒を飲みたいものですからね」と代表の柳達司さん。
淡麗な日本酒が全盛を極めていた時代に、山廃造りを始めたのも、鶴来ならではの日本酒の味わいを大切にしたかったから。乳酸、リンゴ酸、コハク酸など、数種類の酸が複雑に絡み合い、米の旨味と相まって、ボディのある飲みごたえ満点の『菊姫 山廃純米』は、柳さんいわく「飲みすけの好きな酒」。全てに薄味が好まれる現代の風潮に抗う味わいかもしれぬが、一度好きになったらやめられない、クセになる美味しさだ。まず始めは、冷や(常温)でその味を知り、次に燗をつけて味わってほしい。パッと花開く香りと風味、『菊姫』の山廃ならではの濃醇な旨味を余すことなく堪能出来るだろう。
「ウチの酒は、酒の中にアテ(肴)がある」という柳社長の言葉は、淡麗な日本酒を飲み慣れている身にはなかなか理解しにくいだろうが、『菊姫 山廃純米』を一口飲めば、その真意が理解出来るはずだ。『菊姫』は旨い酒なのである。
「菊姫 山廃純米」
アルコール分16.5%
1.8L、2900円
 


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