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2007年5月号 掲載

(順不同)

新潟県

越乃寒梅 白ラベル
■石本酒造 (新潟市江南区北山847-1) (TEL 025-276-2028)
――「越乃寒梅」醸造元

先々代の石本省吾さんは「水に逆らわないお酒」、先代の石本龍一さんは「米の旨味を活かしたお酒」を、酒造りの要諦としてきた。そして、『越乃寒梅』は銘酒の代名詞として、全国に知られてきたのである。
「先代、先々代が築いてきたことをしっかりと受け継いでいくことが、まずは私の大事な仕事だと思います」と、三代目当主、石本龍則さんは語る。
一言に「受け継ぐ」というが、酒造りにおいては、味を守るということは非常に難しいことなのだ。原料となる酒米や、蔵を取り巻く気候の状態は毎年変わる。さらに、酒造りは一人ではできない。蔵で働く人々に『越乃寒梅』とはいかなるお酒か、ということを徹底させ、そして『越乃寒梅』の酒造りに携わることに対する誇りを持たせること。「酒造りは毎年が1年生」と、石本さんは語る。
新潟市内の料飲店などでは、『越乃寒梅』という銘柄は、実に気軽に求めることができる。地元の人々は、「オラが町の日本酒」として、『越乃寒梅』というお酒を愛でているのだ。新潟の酒文化において『越乃寒梅』が果した貢献は、量り知れないものが在る。三代目の石本龍則さんが、この酒文化をどのように発展させてくれるか、今後が楽しみだ。
越乃寒梅 白ラベル
1.8L/2037円(税込)


笹祝 純米吟醸無濾過生原酒
笹祝酒造 (新潟市西蒲区松野尾3249) (TEL 0256-72-3982)
――「笹祝」醸造元     HP http://www.sasaiwai.com/

日本酒造りに大切なものは「米、水、人」。いい米、いい水、そして、それらを活かす杜氏の優れた技術という、3つの条件が揃って、はじめて銘酒が醸される。
笹祝酒造の代表取締役、笹口孝明さんは、これに加えて、当主の考え方が、酒質に大きな影響を及ぼすと語る。
「いいお酒を造るために、妥協を許さないということは、経営者の責任だと思います。いい原料米は確かに高い、しかし、酒質の向上のために、必要な経費は惜しまない覚悟が、経営者には必要なんです」。
『笹祝』の特徴は、辛口でありながら、しっかりと味のあるお酒ということ。笹口社長いわく、単に辛口にするだけならさほど難しいことではない、スッと口の中に入り、日本酒の味わいが舌の上にしっかりと残り、しかも、後口のキレがいいお酒というのは、やはり原料が良くないとできない。こういうお酒というのは、飲み手の心の中にいつまでもその味わいが残っているものなのである。
『笹祝』という銘柄が大胆にレイアウトされたラベルが印象的な「笹印シリーズ」。純米無濾過、純米無濾過生原酒、純米吟醸無濾過、純米無濾過生原酒と4アイテム揃えられたこのシリーズは、いずれも飲み手の心に残る味わいを持っている。
笹祝 純米吟醸無濾過生原酒
1.8L
アルコール分18%以上19%未満


本醸造 八海山
八海醸造 (新潟県南魚沼市長森1051) (TEL 025-775-3121)
――「八海山」醸造元     HP http://www.hakkaisan.co.jp/

日本酒や焼酎の地酒というのは、都会で少し人気が出ると、急増する需要に対応できず、品不足、そして中間業者がプレミアム価格を付けるようになり、庶民からは手の届かない存在になってしまうのが、これまでの“パターン”であった。
新潟県南魚沼市の『八海山』というお酒も、酒どころ、新潟を代表する銘柄の一つとして全国で知られているが、このお酒は現在でも、極めて“適正な”値段で販売されている。
「ある程度の量も追求しているから」と、南雲二郎社長は事も無げに言うが、酒質を落とさずに量を造るというのは、実は非常に難しいことだ。それを可能ならしめているのが、今年で4年目を迎える新蔵、第二浩和蔵である。
洗米、蒸米などの工程は、機械化が導入され、効率的、また確実に行われる。しかし、日本酒造りの要、麹造りの工程は、昔ながらの麹室で手造りを主体にして行われている。杉材で設えられた麹室は、実に広々としている。ここで、日夜蔵人たちが丹精込めて麹をつくっている。
この蔵で造られているのは、レギュラー酒と呼んでいる本醸造と普通酒のみ。「高級酒が美味しいのは当たり前、レギュラー酒が美味しくないと日本酒文化は良くならない」との南雲社長の言葉が、この第二浩和蔵に体現されている。

本醸造 八海山
1.8L
アルコール分15.5%



吟醸酒 水の都
高野酒造 (新潟市西区木山24) (TEL 025-239-2046)
――「白露」醸造元     HP http://homepage2.nifty.com/takano1899/

今年4月、新潟市が政令指定都市に認定された。それを記念して、市内西区木山に蔵を構える『白露』醸造元の高野酒造が、記念商品を発売した。
その名も『水の都 柳都』。江戸時代、中国西湖の柳を取り寄せ、信濃川の水を通した堀沿いに植えた。以来、新潟は柳都と呼ばれるようになったとのこと。
この新しいお酒『柳都』は、新潟県産の五百万石を100%使用、同社自慢の自家酵母で丁寧に醸した吟醸酒だ。発売は新潟県内限定で、売上金の一部は、新潟市の緑化推進活動(柳の保全、植樹、水辺空間の整備等)に寄付されるとのこと。
特定名称酒、ことに吟醸酒造りには定評のある同蔵。原料米として使われる山田錦も、兵庫県の農家と契約し、高品質のものを直接取り寄せるなど、酒質向上のための努力は怠らない。先に触れた自家酵母は、10年前からの取組みで、十数種類の酵母を、酒質によって使い分けているとのこと。
県外では『越路吹雪』、『越乃冬雪花』などといった銘柄で有名な蔵元だが、ここに『柳都』という粋な響きの銘柄が加わり、商品ラインナップは、さらに充実度を増した。
吟醸酒 水の都 柳都
アルコール分15%以上16%未満
720ml/1200円


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